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2009年08月07日

おすすめ書籍:お盆のお経『開甘露門の世界 ―お盆と彼岸の供養―』

開甘露門の世界.jpg

餓鬼道からの自他の救済のために

六道輪廻からも解脱できず、それどころか生前に犯した重大な罪によって叫喚地獄や阿鼻地獄といった地獄世界に落ちてしまうと、そこから簡単には抜け出すことはできない。この餓鬼道は決して私たちと無縁な世界ではなく他人事ではない。この餓鬼道から自他を救済するために誦むのが『開甘露門』という経典である。本書はその経典の内容を明らかにし、お盆やお彼岸に行われる施餓鬼会の意味を解明する。

*本書は、当寺住職も一部執筆を担当しております。

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巻頭では一般読者のために、臨済宗でお盆やお彼岸に行われている施餓鬼会で常用している「開甘露門」をわかりやすく口語訳にした。

そしてより深い研究のために、施餓鬼の経典として有名な『仏説盂蘭盆経』の訳注、また『仏説救抜焔口餓鬼陀羅尼経』・『仏説救面然餓鬼陀羅尼神呪経』を対照して訳注し、つづいて、「開甘露門」に収載され浄土教系統の陀羅尼であった「往生呪」〔『抜一切業障根本得生浄土神呪』・『阿弥陀経不思議神力伝』〕の訳注、そして現用の「開甘露門」の祖型と思われる中峰明本の『幻住庵清規』附録「開甘露門」も訳注した。それぞれには経典を分析する解題も掲載し、臨済宗の施餓鬼会で使用されている『開甘露門』の内容について現在知り得ることを全て収めた。

3,360円
(本体価格:3,200円 消費税:160円)

禅文化研究所刊

【内容】
はしがき
《執筆者プロフィール》
《口語訳》
臨済宗常用『開甘露門』口語訳/野口善敬・朝山一玄
《訳注》
凡例
一、施餓鬼の経典
『仏説盂蘭盆経』 ―お盆の意味―
〔解題〕/野口 善敬
(一)今回の注釈の立場 
(二)『盂蘭盆経』と訳者について 
(三)『盂蘭盆経』理解の留意点―宗密『盂蘭盆経疏』による
(四)結びに代えて

〔経典訳注〕/野口善敬
『仏説救抜焔口餓鬼陀羅尼経』・『仏説救面然餓鬼陀羅尼神呪経』
〔解題〕/野口善敬
(一)二種類の餓鬼救済
(二)施餓鬼の経典
(三)経典中の陀羅尼
(四)七如来の由来
(五)疑問点―結びに代えて
〔経典訳注〕二訳対照/朝山一玄・徳重寛道・並木優記・野口善敬・矢多弘範

二、往生呪〔『抜一切業障根本得生浄土神呪』・『阿弥陀経不思議神力伝』〕
〔解題〕/本多道隆
(一)はじめに
(二)版本とその内容
(三)その成立について
(四)禅門における「往生呪」使用
(五)おわりに
〔経典訳注〕本多 道隆・朝山 一玄

三、『幻住庵清規』附録「開甘露門」
〔解題〕/野口善敬
(一)はじめに 
(二)『幻住庵清規』について
(三)『清規』附録「開甘露門」について
(四)日本現用『開甘露門』との関係
(五)『蒙山施食文』の存在
(六)曹洞宗の『甘露門』
(七)おわりに
〔訳注〕朝山 一玄・徳重 寛道・並木 優記・野口 善敬・廣田 宗玄・矢多 弘範

《付録》
開甘露門の拍数/野口善敬
  《開甘露門》
《往生呪》

投稿者 sougen : 15:16

2009年08月06日

お知らせ:「施餓鬼(せがき)」法要の御案内

施餓鬼法要2gif.gif 撮影:三井博氏

8月19日(日)、午前10時半より、「お施餓鬼」法要を行ないます。初盆の方はもとより、皆様奮って御参加下さい。

当寺では、毎年お盆のお参りの後に、「施餓鬼法要」を営んでおります。

 「施餓鬼法要」とは、亡くなった方のお戒名を塔婆(とうば)に記し、大勢の僧侶の読経と回向の功徳によって冥福を祈る儀式です。

すべて椅子席ですので、脚の悪い方でも安心です。

投稿者 sougen : 17:22

その他の情報:お盆をむかえるにあたって その③

お盆を迎えるにあたって、第三回目は「迎え火と送り火」について述べたいと思います。

ご先祖様を迎えるために、迎え火を焚く習慣があります。

「迎え火」は、一般的には13日の夕方に、玄関先や門口で、オガラと呼ばれる皮を剥ぎ取った麻の茎を燃やすものとされています。オガラを燃やしたその煙にのってご先祖様の精霊が家に戻ってくると考えられているからです。

その方法は、素焼の焙烙(ほうろく)にオガラを折ってつみ重ね、火をつけて燃やし、合掌します。

またオガラを焚くのにあわせて、「盆提灯」も灯します。

「送り火」は、家に迎えたご先祖様の精霊に帰って頂くために焚くものです。一般的に15日か16日に、迎え火を焚いた場所で、迎え火と同じ要領で行います。

8月16日の夜、京都の夜を美しく彩る「大文字の送り火」は、この名残です。

またこの日には、灯籠流し(または精霊流し)といって、小さな舟をつくって、お盆の期間にお供えをしていた「供物」をのせ、盆灯籠に火を点じて川や海に流す風習があります。

近年は環境への配慮から、灯籠流しが行われない地域が多くなっています。ちなみに、わが西宮市も、灯籠流しは禁止され、公民館などで回収されます。

しかし、武庫川の尼崎側では民間団体による灯籠流しが行われているようです。こちらのサイトに写真が出ています。

また宝塚市でも同様に民間団体によって灯籠流しが行われています。詳細はこのサイトの、8月14日の項目をご覧下さい。

投稿者 sougen : 16:39

2009年08月04日

その他の情報:お盆をむかえるにあたって その②

「お盆を迎えるにあたって」、第二回目は、お盆のお祀りの仕方について説明をしたいと思います。
お盆には、それまでのお仏壇でのお祀りとは別に、「精霊棚」(しょうりょうだな)を作ってお祀りをします。

「精霊棚」の飾り方には地方によって差がありますので、ここでは一例を挙げておきます。

まずお仏壇の前に机を用意し、その上に真菰(まこも)を敷いて精霊棚とします。棚の四隅、または仏壇の両側に笹竹を立て、上に「真菰の綱」を張ります。そこに、がまの穂やほおずきなどの「盆花」を吊します。これは「依代」といって、ここに精霊をお迎えします。

棚の上にはお花と蝋燭、線香立てを中心に並べ、その両脇に蓮の葉の上に入れた水と、「水の子」(茄子をさいの目に切って蓮の葉の上に置いた物。お米やキュウリを混ぜることもある)を供えます。

茄子を供えるのは、茄子の種子が百八つの人間の煩悩に喩えられるからです。

またキュウリで作った馬と茄子の牛を飾ります。馬は一刻も早くご先祖さまをお迎えしたいという気持ちを表し、茄子の牛は、ゆっくりとお帰り下さいという気持ちを表現したものです。

ほかに、初物の農作物でつくったお供物を飾り、供養膳に精進料理を盛り、白玉・だんご・果物・故人の好物なども供えます。

精霊棚の上にお位牌を並べる場合もありますが、仏壇の中のお祀りしたままでも結構です。

また棚の両脇には盆提灯を置きます。(初盆の場合は白提灯を飾る)

上記したものは丁寧なお祀りの仕方です。簡単な場合は、お仏壇の前机に真菰を敷き、その上に供物をお供えするだけでも結構です。

ともあれ、一番大切なことは、ご先祖様を想う気持ちです。出来る範囲で丁寧なお祀りを心掛けて下さい。

*お盆の起源やお祀りの仕方についてはココ

投稿者 sougen : 16:42 | コメント (0)