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2007年04月29日

おすすめ書籍:松涛弘道『日本人として知っておきたい仏教のしきたり』

仏教のしきたり.jpg

最近、TVなどで様々な先祖供養の方法が垂れ流しにされています。その多くは恣意的で思い付きによるいい加減なものです。

以前にも、ある占い師がTVで話していた内容について、壇信徒の方々から質問をうけたことがあります。
この占い師の言葉によって傷ついた方もいらっしゃいました。

またつい先日には、当寺の郵便受けに、ある新興宗教団体による、先祖供養に関するチラシが投函されていました。

その内容は、先祖供養を怠るから、ケガをしたり、子供が病に罹ったり、流産したりするのだという脅迫めいたものでした。

このような現状は非常に不幸なことだと思っています。

先祖供養は、子孫の一人としてこの世に生をうけた以上、とても大切なことです。しかし、人の不安につけこむようなことを吹聴することは宗教のあり方として疑問を感じざるをえません。

本書は仏教のしきたりを手軽に知ることのできる良書です。こういった正しい供養の仕方を積極的に学んで、おかしな情報に振り回されないようにしましょう。

「お盆やお彼岸の意味とは? なぜ葬送儀礼が必要か? お焼香は三回するべき? 戒名にランクはあるのか? 
本書では、わが国の伝統文化である仏事作法の由来や意義について再認識する。
「南無阿弥陀仏」「南無妙法蓮華経」の「南無」とは「自分をささげる」という意味。「引導を渡す」とは「人を導いて仏道に入れる」こと。他にも、宗派別のしきたり、合掌のしかた、四十九日の法要など、基本的な常識やマナーを教えてくれる。昨今は、冠婚葬祭は簡素化したほうがいいとの声が多く聞こえる。たしかに虚礼の自粛や廃止は結構なことだ。しかし、本来あるべき儀礼の意義も知らず、単に効率化だけをはかるのは間違っている。ともに喜び、悲しむ人々の心までも空虚にしてはいけない、と著者は説く。仏教には、たとえ死者であっても追善供養をすることで再生する、という考えがある。そこに日本人のアイデンティティを見ることができるのだ。人生の節目に読みたい一冊である。」

新書: 272ページ
出版社: PHP研究所 (2007/3/16)
¥798 (税込)

*臨済宗ならこれ!
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藤原東演著『供養と癒し 臨済宗 仏事のこころ―日々の暮らしが豊かに変わる 』

「通夜、葬儀、法要の流れから、仏壇、仏具、日々の供養のしかたまで、「心」と「形」がこれ一冊でわかる。家族みんなをつなぐ「仏事の本」。

供養は心の修養と癒し-。通夜、葬儀、法要の流れから、仏壇、仏具、日々の供養の仕方まで、「心」と「形」がこれ一冊でわかる。家族みんなをつなぐ「仏事の本」。 」

単行本:268ページ
出版社: チクマ秀版社 (2002/08)
¥1,260 (税込)

投稿者 sougen : 10:45

2007年04月22日

その他の情報:NHK BShi「にっぽん 心の仏像」

5月26日(土)20:00から、NHK BShiにおいて「日本心の仏像」が始まります。

「日本は世界でも傑出した「仏像大国」です。
6世紀の仏教伝来から造られた仏像の数は十数万を越えるといわれ、これほどの仏像が残るのは日本だけ・・・

古寺で悠久の時を見つめる如来像、山中で雨風に耐える石仏、都会の喧騒に微笑む菩薩像・・・
仏像たちは、それぞれの個性で、見る者、拝む者の心を捉えます。

国宝から野仏まで身近に溢れる“仏像”をもっと深く、もっと自由に楽しんでみたい・・・。
そんな思いから、NHKでは「にっぽん 心の仏像」プロジェクトを展開します。

一人に一つの心をうつ仏像。
視聴者の投稿によって集った個人の小さな物語。
そのエピソードに載せて、有名無名を問わず仏像の魅力を発見していきます。」
(以上、NHK HPより引用)

にっぽん 心の仏像HP

投稿者 sougen : 08:38 | コメント (0)

2007年04月07日

玄侑宗久・立川志の輔『21世紀のあくび指南』

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―「じゅげむ」じゃなくて「じゅむげ」でしょ(笑)。―

演目ごとに解き明かす、落語の魅力。読めば人生も楽~になっちゃう。
まさに落語は生き方指南!

現代落語の名手と、禅の名僧の、楽しい中にも、含蓄に満ちた対談集。

「一般に、坊さんは弔い専門で縁起でもないと思われているかもしれませんが、じつは呵々大笑する和尚が多く、僧侶仲間はみな落語が大好きです。ただ職業上、笑っちゃいけない時間が多い。これは実存的苦悩とも云うべきもので、車の窓を閉め切って今日も隠れて落語のCDを聞いている和尚がたくさんいると思うと、胸が痛みます。

どうも私は、よく笑う和尚は基本的に笑わない場面でもいい坊さんじゃないかと感じています。「笑いは道にちかし」と老子は言いましたが、たしかに真理はしかめつらしい教訓的な顔つきをしているのではなく、笑えるような話や態度、あるいは笑いそのものになって現れるのだと思います。よく笑う人というだけで、きっと真理に通じていると思うことさえあります。…。

今の日本人は、泣かなくなったと云われます。同時に、あまり笑わなくなったような気もします。

きっと泣くも笑うも、同じ心の自由なはたらきなのでしょうね。それがいろんな束縛で、不自由になっているのだと思います。

『買い物ブギ』のように溢れかえるモノ、『みどりの窓口』に描かれるIT化や効率化のアダ、あるいは『躍るファックス』のジコチュー……。しかし師匠は、それでも我々は『歓喜の歌』を歌えるのだと示してくれました。あれは「圧巻」でした。

泣かせ、笑わせ、どうぞ不自由な現代日本の桎梏を解き放ってください。

どうぞどうぞ、真理漬けの蜘蛛の糸のポンポコピーのポンポコナーの憑依上手な成熟タヌキ、掘り掘りお腰キーラキラ、機―微キビの志の輔さん、明るく美しい日本のため、今後も元気にご活躍ください。

え?また『寿限無』に怒ってるのかって?

怒ってませんよ!」(あとがきより)

星雲社、1524円。

立川志の輔公式HP

投稿者 sougen : 17:43 | コメント (1)

コラム:百花春至為誰開(百花春至って誰が為にか開く)

さくら 013②.jpg
 
季節はもう4月。暖かい日が続き、花々は妍を競い爛漫に咲き乱れています。

日本人にとって春の花といえば、やはり桜が代表格でしょう。別格と言ってもよいかもしれません。桜もまた今や満開です。

しかし、禅の本場である中国では桜はあまりメジャーな存在ではありません。「桜」という文字は確かに中国から入って来たものではありますが、中国での「桜」は、「ユスラウメ」という花のことだったようです。

一方、日本人は殊の外、桜を愛します。それは四季がはっきりした日本では、長く厳しい冬を乗り越えた喜びが、あの華やかに咲き誇る桜の花に集約されていると人々が感じるからかもしれません。季節感が無くなってきた現在でも、桜の花に特別な意味を見出すのは、ある意味、DNAの中に組み込まれた日本人の特質の一つなのでしょう。

さて標題の「百花春至って誰が為にか開く」という言葉は、『碧巌録』という禅の書の中に見えるものです。ではどんな問答でしょうか。

雪峰(せっぽう)という一人の禅者が弟子たちに言った、「全大地をつまみあげれば、粟の粒ほどの大きさだ。その全大地をお前たちの目の前に放り投げたが、お前たちはとんと理解できない。仕方がないからすぐに仕事を始めなさい」と。

この問答を解釈して付けた詩の中に、「百花春至って誰が為にか開く」という言葉があります。

雪峰は弟子たちに正しく普遍の真理というものを理解して欲しいがために、このような難解な言葉を発したのです。ではその真理とはどこにあるものか?何てことはない、眼の前のあらゆる世界のそのままが真理そのものなのです。

百花は無心に開き、無心に散って行きます。そこに何のはからいもありません。誰かに見られようとも、誰かから褒められようとも思ってもいません。深い谷のせせらぎに包まれた人跡未踏の場所に、本当に美しい花が咲いていることもあるでしょう。その花は「誰かに見られなくて悲しい」などと言うでしょうか。

一方で道端でホコリまみれになって咲いている花もあります。その花は「ホコリっぽいから嫌だ」などと文句を言うでしょうか。言うはずありませんね。思いもしないでしょう。《ただ》咲いているだけです。

いやむしろ、その《ただ》という意識さえもないでしょう。花は、自然のままに生を受け、その授かった「いのち」を精一杯に発揮し、大地一杯に咲いているだけなのです。

雪峰の難解な言葉は、眼の前で無心に咲き誇る百花の如くにあるべきことを、弟子たちに求めたものなのでしょう。

一方、あれやこれやと文句や不満ばかりを心につのらせて生きるのが我々人間です。

我々は自らの愚かさを、百花の精一杯の生命の発露を見ることを通して反省する必要があるでしょう。そして、自らの、この授かった「いのち」に深い感謝をするべきでしょう。


投稿者 sougen : 17:42

雑誌『一個人』保存版特集「般若心経を愉しむ」

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『一個人』という雑誌の今月号は、保存版特集「般若心経を愉しむ」です。

般若心経262文字の真理を説く。自宅で般若心経を書く、読む、聞く。

他にイラストレーターのみうらじゅん氏の坐禅体験記など、仏教についてあらゆる角度から分かりやすく説明されています。

気楽に読んで、是非、坐禅や写経にトライしましょう!

KKベストセラーズ、580円

投稿者 sougen : 17:31 | コメント (0)